ひょうご被害者支援センターは犯罪・犯罪に類する行為などで被害に遭われた方、そのご家族やご遺族に対して支援を行っています。

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Vol.18 発刊日 2012年6月

●「犯罪被害者等支援条例」~制定までの経過から条例の意昧を考える

明石市総合安全対第局 安全管理担当課長 野村 信一

 紙面の冒頭をお借りして、平素より本市の犯罪被害者支援施策に多大なご協力をいただいておりますNPO法人ひょうご被害者支援センター〔以下、センター〕が、本年で開設から10周年を迎えられましたことに心より敬意を表します。
さて、明石市におきましては、犯罪被害者等の支援に関する条例〔以下、条例〕を施行して1年が経過したところです。条例施行前から犯罪被害に関する相談に対応してきましたが、条例により相談窓ロを明確にしたことで、相談を考えておられる市民の方には足を運びやすくなり、また相談を受ける職員も、条例規定に基づいて対応を図ろうとすることから、必要とされる支援等をともに考えていく体制づくりに大きな一歩を踏み出せたのではないかと感じています。
明石市では、平成17年の犯罪被害者等基本法施行以降、国や県からの惰報提供等をもとに、犯罪被害者支援に関して窓ロ設置等の検討を始めました。しかし、犯罪という思いも寄らない事態に巻き込まれ、苦悩の日々を送られている方への対応ということで、庁内の議論は慎重になり過ぎ、全体的な連携までなかなか進みませんでした。そうした中、センター職員の方、被害者ご遣族の方、市民グループの方々による行政支援を求める熱心な活動が、支援策のとりまとめや条例制定の後押しとなったことは間違いありません。
私が担当となった平成22年4月当初、目標は条例ありきではなく、被害に遭った方が安心して相談ができる窓ロを設け、市を挙げて関わっていく体制を築くことでした。再検討に入るにあたって、次の2点を基本方針としました。一つは、被害に遭われた方や支援を行っている機関等からのご意見を十分に聞くこと、もう一つは、市民にとって最も身近な自治体である市の特性を生かした日常生活支援に重点を置くことでした。検討過程において、できるだけ早期に市の体制を示すために辿り着いたのは、支援につながる現行制度をとりまとめたうえで相談窓ロを明確にするという基本回帰でした。こうして骨子が整った後は、関係者の方々との意見交換や庁内関係部署との協議も順調に進展し、さらに支援金・貸付金、家貨補助等の新たな制度の創設まで踏み込めたことから、条例制定の輪郭がはっきりしてきたのです。その結果、全国的に見ても幅広い支援策を盛り込んだ条例案が平成23年3月市議会で可決され、制定に至りました。
条例運用にあたっては、制定までの経過と同様あるいはそれ以上に関係者、関係機関との連携が重要となっています。センターとの関係では、引き続き意見交換のほか支援にあたっての具体的助言をいただいているところです。また、警察との連携は支援の流れに大きく影響するものと考えられますが、本市の場合、条例制定の過程から地元明石警察と連絡を密にしていることに加え、県警本部被害者支援室においては、私どもの意見にもしっかりと耳を傾けていただき、市の支援をバックアップしていただいています。それぞれの機関等において円滑な関係のもと積極的なご協力をいただけるのは、やはり本市に条例があることが大きな要因であると思われます。
条例制定を通して学んだことですが、「条例をつくる」ということは、端的に言うと、関係者の方々等のご意見を十分に聞くなどして情報収集に努め、市民の代表者である議会の承認を取り付けるというプロセスを経て、市民のみなさま、あるいは各機関に約束することだと思います。そして、市民のみなさま、各機関からご理解・ご協力をいただくことが「条例を育てる」こと、つまり「支援の輪」が広がることにつながっていくのだと考えます。条例を背景にした「支援の輪」を広げていくことが、今後の取り組みにおける課題とも言えます。
明石市の犯罪被害者支援は始動したばかりです。今年度から犯罪被害者相談の窓口である市民相談課に弁護士資格を持つ任期付職員を配置し相談体制の強化を図っているところですが、これからも被害者の立場に立った支援の充実に努めていきます。


平成23年度 支援活動報告

 電話相談、面接相談、直接支援ともに毎年件数が増加しています。
電話相談は22年度より112件増加し、開設日1日当たりの電話件数が3件から4件に増加しています。電話が鳴らない日はほとんどなくなり、センターの存在や支援活動について世の中に少しずつ認知されてきていることが感じられます。

電話相談被害種別件数(平成23年4月~平成24年3月)

相談内容
件数
相談内容
件数
相談内容
件数
殺人(傷害致死)
66
暴行・傷害
70
財産的被害
21
強盗(致死傷)
3
その他の身体犯
6
DV
319
強姦
22
危険運転致死傷
1
ストーカー
10
強制わいせつ
26
交通死亡事故
16
虐待
4
その他の性被害
51
交通事故
27
その他
131
合計 773件

直接支援内容別件数

付添い(裁判所)
31
付添い(裁判所以外)
65
代理傍聴
10
自宅訪問
0
自助グループ支援
8
その他
13
合計
127件

支援活動月別件数

 
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
1月
2月
3月
電話相談開設
日数
17
15
17
18
15
16
17
17
14
15
16
17
194
電話相談
件数
50
60
62
63
58
46
84
78
66
70
68
68
773
法律相談
(弁護士)
件数
2
3
1
5
0
1
1
2
3
2
1
6
27
心理相談
(臨床心理士)
件数
2
3
2
2
2
1
2
2
4
2
2
2
26
面接相談
(犯罪被害相談員)
件数
2
2
4
6
2
0
11
5
3
0
5
7
47
直接支援
件数
18
12
7
14
6
9
6
15
16
10
4
10
127

平成23年度 命の大切さを学ぶ授業 活動報告

 23年度の「命の大切さを学ぶ授業」は県内21校で実施、約6600名の生徒さんに聴いていただきました。授業を受けた中学生からは、「人の気持ちを考えるきっかけになった」「生きていることは素晴らしいことを実感できた」「自分の行動に気をつけようと思った」等の感想が寄せられています。
今年度もすでに、予定が入っており6月から活動を開始します。一人でも多くの方々に授業を受けていただき、犯罪の被害に遭われた方へ理解を深め、「自分の命も、他人の命も大切にする心」が育まれることを願って、活動を続けています。
詳しくは事務局までお問い合わせ下さい。

23年度実施件数

中学校 尼崎市 2校
神戸市 13校
南あわじ市 1校
姫路市 1校
高等学校 公立校 1校
私立校 1校
大学 私立校 2校

ご協力ありがとうございます。心よりお礼を申し上げます。
(平成23年4月1日~平成24年3月31日)

団体賛助(敬称略)

●(株)アシックス
●(医)内海慈仁会
姫路北病院
●(株)ウェイズ
●うはら工場防犯協会
●加西警察署
●関西電力(株)神戸支店
●近畿システム管理(株)
●神戸北ロータリークラブ
●神戸電鉄(株)
●(株)迫田石材
●三宮センター街
2丁目商店街振興組合
●三宮センター街
3丁目商店街振興組合
●(株)シマブン
コーポレーション
●白鷺サナトリューム
●(株)大栄
●(株)たいよう共済兵庫支店
●高羽財産区管理組合
●垂水自家用自動車協会
●垂水駐車場協会
●(株)藤堂工務店
●灘区歯科医師会
●(一財)灘十三大字連合
協議会
●灘薬剤師会
●日笠工業(株)
●姫路信用金庫
●(株)兵栄
●兵庫県警察信用組合
●(社)兵庫県指定自動車
教習所協会
●(社)兵庫県信用組合協会
●(社)兵庫県トラック協会
●兵庫県遊技業協同組合
●兵庫トヨタ自動車(株)
●(公財)暴力団追放
兵庫県民センター
●(株)マルアイ
●(有)山信商店
●UCCホールディングス(株)
●横山製薬(株)
●(有)リサーチ兵庫
●(株)ロック・フィールド

●(一財)兵庫県交通安全協会
●網干交通安全協会
●有馬交通安全協会
●飾磨交通安全協会
●須磨交通安全協会
●洲本交通安全協会
●垂水交通安全協会
●豊岡交通安全協会
●姫路交通安全協会
●社交通安全協会

●兵庫県 警友会
●警友会 相生支部
●警友会 有馬支部
●警友会 生田支部
●警友会 加古川支部
●警友会 
神戸水上支部
●警友会 神戸西支部
●警友会 須磨支部
●警友会 垂水支部
●警友会 豊岡支部
●警友会 長田支部
●警友会 西脇支部
●警友会 美方支部
●警友会 三木支部

●(公社)兵庫県
防犯協会連合会
●尼崎北防犯協会
●尼崎中央防犯協会
●有馬防犯協会
●淡路防犯協会
●伊丹防犯協会
●加東防犯協会
●三田防犯協会
●須磨防犯協会
●洲本防犯協会
●豊岡防犯協会
●長田防犯協会
●西脇多可防犯協会
●東灘防犯協会
●南あわじ防犯協会


(あいうえお順に記載)

寄付者(敬称略)

●(一財)尼信地域振興財団
●〔財〕兵庫県警察協会
●KENSOWAKAコーポレーション
●有井 美智子
●生田防犯協会
●石川 静男
●大西 道生
●岸岡 嘉代子
●近畿警察官友の会 養父地区友の会
●黒田 千賀子
●桑野 てるひ
●警友会 養父支部
●小紫 由利(ゆり神経クリニック)
●坂田 美和子
●櫻井 繋樹
●清水 將之
●清水 美加
●住谷 道夫(住谷歯科医院)
●高宮 静男
●多木化学(株)
●武田 弘美
●津 陽一
●中山 幸平〔中山神経内科)
●日米珈琲(株)
●花田 進(花田神経内科クリニック)
●平嶋 新
●松井 律子(まつい心療クリニック)
●松浦 一郎
●三浦 彰弘
●村上 典子
●村上 正章
●山岡 陽子
●山﨑 守


(あいうえお順に記載)

【topics】加古川学園より感謝状をいただきました

 平成24年3月23日、高松由美子理事が加古川学園より感謝状を授与されました。
 高松理事より:加古川学園より感謝状をいただき、驚いています。2003年からあるきっかけより、少年院・刑務所の講話にいくようになりました。少年事件の遺族として、少年たち に話をするのは複雑な気持ちでしたが、残された者が「どんな想い、どんな状況に置かれているのかを伝えたい」と、そして、再犯防止につながると思っています。
矯正教育において、直接、被害者や遺族の声を聞くことは必要ではないかと思っています。


【topics】センター役員が各種会議で講演

 平成24年3月15日、神戸市職員人権研修(出席者120名)において、センターの監事でご自身も犯罪被害者ご遺族の土師守さんが講演しました。土師さんは、自身が受けた事件直後のマスコミの対応、また、被害者支援について話されました。
また、5月7日、神戸市で近畿管区内公安委員会連絡会議が実施され、会議の後の研修で土師 守さんが、近畿管区内の公安委員の方を始め、会議出席者約50名を前に講演しました。
5月8日、県の地域安全課主催「平成24年度市町犯罪被害者等支援担当課長会議」でセンター理事の木村倫太郎弁護士が県下41市町の担当課長を前に「弁護士から見た被害者支援」と題して講演しました。


【topics】電話相談員 11期生活動開始

 平成23年10月~平成24年1月にかけて開催された養成講座の受講者の中から、11期生として4名が認定を受けました。研修期間を経て、間もなく電話相談を受けることになリます。
11期生の声:研修を頑張っていますが電話相談の難しさを感じています。


次回シンポジウムのお知らせ

平成24年11月4日(日)10周年シンポジウムを開催いたします。

センターは今年、設立10周年を迎えます。記念のシンポジウムを11月4日(日)神戸三宮東急インで行います。後日ご案内いたしますのでたくさんのみなさまにお集まりいただきたいと思います。

会員募集

ひょうご被害者支援センターの活動を支える仲間を募集しています。ご協力をお願い致します。
年会費 正会員 個人 5,000円
賛助会員 個人 一口 1,000円以上(何口でも可)
団体 一口 10,000円以上(何口でも可)
郵便振替(おもかげご希望の方もこちらの口座番号へ)
口座番号:00900-3-185412 
口座名義:特定非営利活動法人 ひょうご被害者支援センター

私たちの活動は、 会費や寄付等で支えられています。支援はすべて無料で行いますが、支援員の養成・ 研修・広報啓発活動・事務局の運営などに経費を必要とします。被害者の方が安心して相談できるための活動を理解し、ご支援・ご協力をお願い致します。

発行日: 2013年2月
発行者: 特定非営利活動法人 ひょうご被害者支援センター
事務局: TEL 078-362-7512
URL: http://supporthyogo.org

●編集後記●
 センターの窓から見える木々の緑が鮮やかな季節になりました。
 この季節は、毎年新しいボランティアさんが先輩の指導を、真剣な表情で受けている姿を微笑ましく感じると共に一人でも多くのボランティアさんが末永く被害者支援に関わってほしいと願います。
 今年も、12期生の養成講座を10月からスタートする予定です。たくさんのボランティアさんの応募を今から楽しみにしています。
 今年は、センター設立から10周年目の節目の年です。センターのボランティアは、これから先10年を目標に頑張っていきますので、皆様ご支援よろしくお願いします。

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